お客様の声 事例21 埼玉県上尾市 成年後見人選任・遺産分割について特別代理人選任・居住用不動産の処分許可申立等

ご依頼いただいた手続き:成年後見人選任(法定後見)2件・遺産分割協議における特別代理人選任の申立・居住用不動産の処分許可申立・所有権移転登記(相続)・所有権移転(売買)

【埼玉県上尾市 50代 男性】

今回は、初めてのことでしたし、何から何までわからないことばかりで不安でしたので、親切に対応していただき、丁寧に正確に仕事を進めていただき本当に助かりました。
感謝しております。ありがとうございました。

 

代表司法書士からの一言

H様、この度は成年後見人選任(法定後見)・遺産分割協議における特別代理人選任の申立・居住用不動産の処分許可申立・所有権移転登記(相続)・所有権移転(売買)等のご依頼を頂きありがとうございます。
H様は、弊所と提携している司法書士法人様からのご紹介で、不動産を売却したいというお客様がいるが、不動産所有者が数名の共有であり、売却には成年後見手続が必要ではないかとのことで、弊所でまとめてご依頼を受けて進めてまいりました。
H様の家族構成は、H様、H様のお兄様、お母様です。お父様は、H21に亡くなっております。
お母様は認知症により老人ホームに入所中、H様のお兄様は統合失調症のため施設入所中です。
売却したい不動産(土地・建物)については、お父様とお母様の共有名義となっているため、お父様の相続登記と施設入所中のお母様の本人確認・意思確認が問題になる案件です。

 

 

ご依頼を頂きました案件の内容は以下の通りです。

 

①お父様(H21死亡)・お母様(施設入所済)の共有になっている土地・建物を売却したい、とお子様のH様よりご依頼有り。

②お父様の相続登記が未了のため、本件不動産を売却する前に相続登記を済ませる必要がある。

③お父様の相続人であるお母様は、施設入所中で認知機能の衰えがある(普通に会話ができる日あり)。

④H様のお兄様は、統合失調症の診断が出ており施設に入所している(回復の見込みは薄い)。

⑤相続登記を行う場合、遺産分割協議を行うには意思能力が必要となる。お母様とH様のお兄様の意思能力の有無の確認が必要。

⑥お母様とH様のお兄様は、施設に入所する前に本件不動産に居住していた。本件不動産を売却する場合、居住用不動産売却の許可申立が必要になる(現在居住はしていないが、過去に居住していた物件を売却する場合でも居住用不動産売却の許可申立が必要になる)。

⑦お母様とH様のお兄様について後見人選任申立を行ってH様が後見人になった場合、相続登記を申請する際に利益相反に該当するかもしれない。その際には特別代理人選任申立を要する。

 

本件の論点を簡単に挙げてみましたが、かなり多くの事柄が出てきました。
不動産を売却するだけでこれだけのことを検討しなければならなかった訳です。

 

結果、ご依頼を頂きました手続きとしては以下のとおりです。

  • お子様H様のお兄様について、統合失調症で回復の見込みが薄いため、「法定後見人選任の申立」(法定後見人候補者はH様)。
  • お母様の意思能力について、調子の良い日と悪い日がある。コロナ禍でしばらく会っていないため、現在の状況が分からない。お母様の意思能力を確認するため一度施設に訪問するも、大分意思能力の低下がみられ、不動産売却の意思能力を確認することができなかった。お母様についても、「法定後見人選任の申立」(法定後見人候補者はH様)。
  • 遺産分割協議は、H様、お母様の法定後見人であるH様、お兄様の法定後見人であるH様で行う必要がある。遺産分割協議を行うには利益相反取引に該当するため、「特別代理人選任の申立」を行う必要がある。
    今回は法定相続にて登記申請をすれば、相続登記には遺産分割協議書を添付する必要がないため、特別代理人選任の必要がないのではないか、と考えたが、家庭裁判所から「現在は遺産分割協議をしていないため相続分が確定していない状況にある。遺産分割協議を行わない場合でも法定相続分であることを確定する意思能力が必要であるから、法定相続で登記をする場合でも特別代理人選任が必要」という見解を示される。
    若干腑に落ちないところはあるが、家庭裁判所の言い分も分からなくもないため、お母様とお兄様について「特別代理人選任の申立」を行う(特別代理人は弊所の司法書士等)。
  • 法定相続による「相続登記」を申請。
  • お母様とお兄様は施設入所前に居住していた不動産の売買契約を締結することになる。居住用不動産処分については、現在居住している場合はもちろん対象となるが、居住していた不動産についても対象となるため、家庭裁判所に「居住用不動産処分の許可申請」を行う。

 

今回の件は、ご相談を頂いてから不動産の売却が終了するまで、1年3か月ほどかかりました。
不動産を売却するのに様々な法的手続きが必要だった案件でした。

同じようなケースでお困りの方々はたくさんいらっしゃると思います。

今回のブログを読んで頂き、似たようなケースでお悩みに方は、一度弊所にご相談をされてみてはいかがでしょうか?
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