相続トラブル 「親子同居の相続手続」

みなさんこんにちは!司法書士の鈴木幹央でございます。
秋も大分深まってまいりましたがいかがお過ごしでしょうか?
秋になるとキャンプのハイシーズンとなり、土日が近づくとソワソワしてしまうのは私だけでしょうか?

キャンプの気温については、個人的に昼は晴れていれば半袖、夜が少し肌寒いくらいがちょうど良いかな、と思っています。
少し寒くなると、虫が減って快適だし焚火の暖かさがありがたいですよね。
最近は富士山と富士五湖(特に西湖)にはまっています!

さて本日は、相続でよくおこるトラブルについてお話したいと思います。
その中でも典型的な相続トラブルの一つである「親子同居の相続手続」がテーマです。

「親子同居の相続手続」トラブル

現場で相続手続のお手伝いをさせてもらって、本当にトラブルが多い事例だと実感しております。

以下が事例となりますのでご確認ください。

  1. 父死亡、相続人は子1、子2(母は父より先に亡くなっている)
  2. 父の土地(東京都)に、子1が建物を建てた。
  3. 父と、子1夫婦は同居して、子1夫婦は30年間父母の面倒を見てきた。
  4. 子2は遠方に住んでおり、年に数回父母に会いにくる程度。
  5. 父の相続財産は、ほぼ土地(相続路線価格3000万)のみ。現預金は200万円ほど。
  6. 父は、自分と先に亡くなった母の面倒を見てくれた子1に「自分の土地は子1に相続させる」と常々言っていた。子1と父母が同居をする際(父の土地に子1が建物を建てる際)に何度も確認をしている。しかし、口頭のみの約束で、遺言書はない。

法定相続では、父の相続財産の3200万円を

子1(2分の1)=1600万円
子2(2分の1)=1600万円

で相続します。

また、相続財産の3200万円が「現金」や「有価証券」なら、簡単に1600万円ずつに分けることが可能で、何の問題もありません。

しかし、本件では相続財産3200万円中、土地の価格が3000万円となります。この土地の上には子1所有の建物が建っていて、当然子1の生活の基盤となっております。

土地を売却すれば1600万円ずつ分けることができますが、子1は自分たちの居住している場所を失うことになります。

また、父は子1に対して、父母と同居して父の土地に建物を建てる際にも、その後の話し合いでも何度も、「土地を子1に相続させるから」という話をしております。しかし、遺言書はありません。

子2は父母とは離れて暮らしていいたため、子1にずっと父母の面倒をみてもらって、子1に対してとても感謝しています。しかし、本件相続では相続財産3200万円中、3000万円が土地です。法定相続では1600万円の権利があるのに、200万円しかもらえないとなると、それはあまりに不公平ではないか、と考えてしまっても無理はありません。

子1の立場からの言い分

  • 父母と同居する際、父の土地に子1の建物を建てて後々トラブルが発生しないか確認をしたところ、父は同居してくれるなら父の土地は子1に相続させると言った。
  • 父は、何かと相続の話題が出た際にも同様の発言をしていた。
  • それならば、父に遺言書を作成してほしいと子1は何度も伝えていたが、遺言書の作成をしていない。(父は、子1と子2は仲が良いし、生前に子1に自分の考えを伝えてあるため争いにはならないと考えていた。)
  • 土地を売却してしまったら、居住するところがなくなってしまう。
  • 父の土地を相続できると信じて生活設計を立ててきた。子1は仕事を引退している。退職金で住宅ローンを完済してしまい、退職金はほとんど残っていない。子2に対して土地を相続した代わりにその分の金銭の支払いをする代償分割の代償金を支払わなければならなかったら、それなりの資金計画を立てていた。
  • 父母と同居の間、自分たちの好きなように生活したり、旅行の予定が立てらなかった。父母の病気によって介護等の時間を多く割いてきた。自分たちが選べるのであれば、子2のように外で自由に暮らしたかった。
  • 父母の生活費は30年間ほとんど子1が負担してきた。子には父母の扶養義務があるはずだが、子2から援助を受けたことはない。子2が代償金を支払ってくれというのであれば、今までかかった生活費について全て清算したい。
  • 法律的には子2に法定相続分が1/2あることは分かっているが、生前の父の言葉や建物名義が子1であることを考えても、土地は自分たち子1が取得すべきと考えている。

子2の立場からの言い分

  • 子2は父母と離れて暮らしてきたため父母の面倒を見る時間を割くことができなかった。子1が父母と同居してくれて面倒を見てくれていることはとてもありがたかったと感謝している。
  • もう少し父母の面倒を見たかったという後ろめたい思いもある。
  • 子1が忙しい時など、できる範囲で父母の病院や買い物に付き合ってきたつもりで何もしなかったわけではない。
  • 親の土地に建物を建ていてる。土地分の地代を支払っていない。土地の分だけ得をしているのだから、親の面倒を見るのは当然という思いもある。
  • 法定相続分の1600万円が欲しいとは言わないが、法律的には権利がある。不動産を売却して現金化すればよいのではないか。
  • 子1にはお世話になった気持ちがもちろんあるから不動産を売却しろとまでは言わないまでも、本来1600万円取得可能なはず。1600万円全額払えとは言わないが、不動産を取得して得する分について子1の手持ち財産で精算できないのか。
  • こちらには権利があるのだから、代償金を払うという誠意を見せてほしい。

相続人の方々からよく伺うご意見をざっと書いてみましたが、こんなに出てきますね。
どちらの立場のお話を聞いても、「それはそうだよな」「よく分かるな」と感じられることが多いです。
そして、「立場が違えば言い分が変わる」ということが良く分かると思います。

どちらが良い悪いの話ではなく、正解がない話なんです。
「話し合いがまとまらない」「まとまりにくい」のは当然のことです。
そして、相続の話し合いの時、今までの不満が一気に爆発することが多いんですよね。

兄弟間で、習い事や高校、大学に行かせてもらってない、私立、公立が選べなかった、親に可愛がってもらってなかった等々の話が尽きることなくあふれ出てきます。
肉親同士なので、遠慮なく際限なく言い合いが始まって修復不可能なんてことも多いです。

このような相続手続において、私たちは「相続まるごとパック」で、相続人全員から依頼を受けて、相続人間の意見の調整を行う「中立的調整業務」という業務を行っております。

絶対に解決できるわけではありません。正解がないお話なので。
でも、解決事例は多々ございますよ!
お互いの言い分をじっくり時間をかけて聞かせて頂きます。

他の相続人の前で言いにくいことがあれば、お互いがいないところでお話を伺います。(ご意見を伺う際には、ほとんどこの形です。)
そして、どの相続人の味方でもなく第三者的な立場で遺産分割協議の成立をサポートさせて頂いております。

その際には、法律的な知識だけではなく、相続人の皆様の「気持ちに寄り添えるように」お話を伺っていきます。意外とそういうところが大事でうまくまとまったりする印象があります。

以下のような方たちは、「相続まるごとパック」で行うことが可能な「中立的調整業務」に向いていると思います。

  • 相続人間は仲が良く、今後も相続人同士は良好な関係を保っていきたい。
  • 話しにくい内容なので直接話すとケンカになりそう。代わりに意見調整をしてもらいたい。
  • 弁護士に頼むほど揉めていない。
  • 基本は法定相続、相続人間のお話がまとまれば、どういう相続分でも遺産分割協議が可能。
  • 弁護士に相談したが報酬が高い。できるだけ費用を抑えたい。
  • 法律家に手続きをお願いする際に、着手金なしではじめたい。

今まで何度かブログにも書かせて頂きましたが、私たちは司法書士であって弁護士ではございません。
そのため弁護士の先生方とはご依頼を受ける形が異なります。

  • 紛争性が高い場合(揉めている)、依頼を受けることができない。
    (受任した後に紛争性が高まってしまった場合、途中で辞任することがある)
  • 相続人全員から依頼を受ける必要がある。

うまくはまれば、長年悩んできた相続手続が解決できる可能性があります。
弊所では、無料法律相談を実施しております(要予約)!
是非一度、皆様のお話を聞かせてくださいませ。
スタッフ一同お待ちしております!

 

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